消える日本の食文化 ~レバ刺し復活への道~
- 2017/02/08
- 16:37
日本の食の安全性は世界的に見ても高く、そのおかげで私たちは安全な食事を毎日食べることができていますが、一方で安全性の面から消えていく食文化もあります。
記憶に新しいのがレバ刺しではないでしょうか?レバ刺しの提供が禁止されたのは2012年の7月からで、もうすぐ5年が経過します。私もレバ刺しは大好きだったので、当時はかなり残念な気持ちになったのを覚えています。禁止された理由は牛の生レバーから高確率で病原性大腸菌O-157が検出され、これらを殺菌する有効な方法がないため、安全性確保の点から全面禁止されたという経緯です。当時は消費者の自己責任で食べるか食べないかを選択すれば良いという意見が多かったようです。個人的には、生命にかかわる有害事象が生じうる可能性がある以上、禁止はや仕方ない措置だと思います。現在、残された生食可能な食肉には主に牛ユッケ、馬刺し、鳥刺し、馬レバ刺し、鳥レバ刺しがあります。しかしこれらの食品も決して100%安全ではなく、実際にカンピロバクターやサルモネラなどによる食中毒がおきています。今後、禁止の方向に向かう可能性は十分あります。近い将来日本から肉の生食文化は消えてしまうかもしれません。肉だけでなく魚介類でも、カキの生食によりノロウイルスなどの食中毒が起こっています。極端に言えば魚の刺身などもアニサキス等の寄生虫やリステリア菌など食中毒のリスクがあります。食の安全には100%大丈夫という事はありません。どこまでを規制するのか、これは大変難しい問題です。安全を最重視する人もいれば、多少の危険性があっても自己責任で食べたい人がいるのも事実です。そのような両者のニーズを満たす仕組みが必要なのかもしれません。
一方でレバ刺し復活に向けた研究もがいくつか行われています。厚生労働省は食肉団体の要請を受け、研究班を立ち上げてレバ刺しの殺菌法に関する研究を行いました。次亜塩素酸による殺菌、高圧による殺菌、放射線による殺菌などの研究を行い、なかでも放射線による殺菌には十分な効果があったとしています。ただし、殺菌後に硫黄臭がする、発癌物質が生じる可能性がある、食品への放射線の使用に関する法整備が不十分などまだまだ実用化には問題があります。そのほかにもいくつかの研究機関で同様の研究が行われています。
最近、低温調理によって従来のレバ刺しにかなり近い食感の合法レバ刺しを提供する飲食店が話題になっています。このようにレバ刺し復活への消費者の要望は大変高いと思います。科学技術の発達により再びレバ刺しが解禁される日が来ることを期待したいです。
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一方でレバ刺し復活に向けた研究もがいくつか行われています。厚生労働省は食肉団体の要請を受け、研究班を立ち上げてレバ刺しの殺菌法に関する研究を行いました。次亜塩素酸による殺菌、高圧による殺菌、放射線による殺菌などの研究を行い、なかでも放射線による殺菌には十分な効果があったとしています。ただし、殺菌後に硫黄臭がする、発癌物質が生じる可能性がある、食品への放射線の使用に関する法整備が不十分などまだまだ実用化には問題があります。そのほかにもいくつかの研究機関で同様の研究が行われています。
最近、低温調理によって従来のレバ刺しにかなり近い食感の合法レバ刺しを提供する飲食店が話題になっています。このようにレバ刺し復活への消費者の要望は大変高いと思います。科学技術の発達により再びレバ刺しが解禁される日が来ることを期待したいです。
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