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大分の郷土料理 がん汁(かに汁)レシピ モクズガニ

私の故郷、大分県北部では9月~11月頃の秋になると川でモクズガニというカニがよく採れていました。モクズガニは上海ガニと近縁種で、秋になると海に移動するため、この時期によく採れていたのだと思います。普通に蒸したり、茹でたり、炊き込みご飯なんかでよく食べていましたが、子供ながらに美味しいカニという印象でした。このカニがたくさん採れたときは、がん汁というちょっと変わった汁ものにして食べていたのを思い出したので、紹介したいと思います。

モクズガニ 

がん汁のレシピ
①川で採ったカニは泥を吐かせるために流水で1日程活かしておきます。(市販のものは必要ないと思います。)餌に野菜を与えるとより臭みが消えるそうです。
②タワシ等でカニをきれいに洗う。10匹程度。
③甲羅をはがしてかにみそは別の容器に取っておく。
④ふんどし、えらは取り除き、その他の甲羅や身の部分は殻ごとミキサーに入れて砕く。
⑤500 ml程の水を加え、ざるでこしてカニのエキスを抽出する。
⑥もう一度⑤の操作を繰り返し、カニのエキスを完全に抽出する。
⑦木綿の布等でこして細かい殻を取り除く(この時点では濃い灰色の抽出液です)。
⑧カニのエキスを鍋にいれ、火にかける。沸騰する前に、弱火にして1 cm幅程度に切った高菜と、塩、醤油を適量入れる。
⑨カニのタンパク質がフワフワの固まりになり、汁は透明に澄んでくる。最後にかにみそを加え、味を整えてひと煮立ちすれば完成。

大分県以外にもいくつかの地方で同様の郷土料理が伝えられているようです。カニの濃厚なだしで、他にない味わいの汁ものです。モクズガニは季節になると普通の魚屋さん等でも売られていることがあります。見かけた際はぜひ一度お試しください。

モクズガニには寄生虫がいますので十分に加熱調理してください。また、調理中にカニの液が飛び散ったり、誤って口に入ることがないように注意してください。使用したミキサー等は使用後に熱湯消毒等してください。


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チッチ

Author:チッチ
地方の大学で管理栄養士を目指す学生さんにハム・チーズ・豆腐などの加工食品の科学や製造法の講義を担当していました。
新しい素材を使ったレシピの開発や科学の原理を利用した調理法の改良を通じて、楽しい食生活の提案を行っていきたいと思います。
食品の科学に関して、管理栄養士に関してご質問等ありましたらご連絡いただければ、わかる範囲でお答えいたします。

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