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ローストビーフの科学 -肉料理の豆知識 低温調理- これさえ知ればしっとりやわらかいロゼ色のローストビーフが作れます

最近ローストビーフ丼がブームになってますね。
しっとりとしたロゼ色のローストビーフは見た目も豪華で、ちょっとしたお祝いの料理にも最適です。しかも、安い赤身のお肉をおいしく変身させてくれる料理です。そんなローストビーフちょっとしたコツさえおさえれば家庭でとっても簡単に作れるんです。今回はそんなローストビーフ作りのコツを科学の視点を含めてご紹介します。

おいしいローストビーフを作るコツ
・脂脂のすくない赤身肉で
・塩の効果でしっとりと
・メイラード反応で香ばしい香りと深い味を
・徹底した温度管理でしっとりロゼ色に
・実際にローストビーフを作ってみよう


脂肪の少ない赤身肉で
まず大事なのが材料の牛肉です。基本的にブロック肉であればどの部位でも作れます。モモ、肩ロース、サーロイン、フィレなどがよく使われています。脂肪の少ないアメリカやオーストラリア産であればどの部位でもそれほど問題はないと思いますが、個人的には国産の霜降りサーロインはローストビーフには不向きだと思っています。ローストビーフは基本的に冷めた状態で食べますが、牛肉の脂肪は人の体温では溶けにくいため、舌触りが悪くなり脂っこく感じてしまうからです。そのためローストビーフは脂肪の少ない赤身肉がおすすめです。コスパ重視ならモモ肉、やわらかさ重視ならフィレがおすすめです。

塩の効果でしっとりと
赤身肉は水分約70%、筋タンパク質約30%、脂肪や炭水化物が数%で構成されています。ローストビーフをしっとりと仕上げるには肉に含まれる水分をいかに逃さずに調理するかが大切になってきます。その鍵をにぎるのは塩と肉に含まれる筋タンパク質と呼ばれるタンパク質です。筋タンパク質は約60%がアクチンやミオシンなどの筋原繊維タンパク質、約30%が酵素、ミオグロビン(生肉の赤色のもと)などの球状タンパク質、約10%がコラーゲンなどの結合組織タンパク質で構成されています。この中で筋原線維タンパク質のミオシンは塩によって溶け、加熱することでゲル化して肉の保水性を高めることが知られています。そのため塩にはローストビーフをしっとりと仕上げる効果があります。通常のローストビーフのレシピはブロック肉表面に塩、香辛料をすりこみすぐに調理するものが多いですが、塩、香辛料をすりこんだ後、冷蔵庫で1晩ねかせ、塩分をブロック肉内部に浸透させることでしっとりとしたローストビーフになります。塩の量は肉の重量に対して1.5%程度が目安です。また塩には抗菌作用、肉の風味をよくする効果もあり、その効果は硝酸塩を微量に含む岩塩を使うとより強くなるといわれています。

メイラード反応で香ばしい香りと深い味を
肉を高温で焼くと表面にこんがりとした褐色の焼色がつきます。この反応はメイラード反応と呼ばれる反応で食品に含まれる糖とアミノ酸が反応することで起こります。パンの焼色や味噌、醤油の褐色もメイラード反応によるものです。メイラード反応により、沢山の風味や旨味(肉を焼いたときの香ばしい香りやコク)に関する物質が作られ、料理のおいしさにつながります。そのため、下味をつけたブロック肉の表面を高温のフライパンで焼いてしっかり焼色をつけましょう。このとき肉の中まで火が通らないように強火で表面のみにさっと焼色をつけるようにします。また、ブロック肉は内部に細菌がいる可能性は低いですが、表面には細菌が付着している可能性があります。表面を焼くことは衛生面においても重要です。表面全体を焼き残しのないようにしてください。

徹底した温度管理でやわらかく、ロゼ色に
ブロック肉に下味をつけて、表面を焼いた後は、最重要ポイントの加熱です。この加熱により肉の内部に熱を通します。この時の温度がローストビーフの出来を左右するといっても間違いありません。肉は一般的に加熱しすぎると硬くなりますが、これは熱によるタンパク質の変性(タンパク質の化学変化)が原因です。上に書いたように肉に含まれるタンパク質は筋原繊維タンパク質、球状タンパク質、結合組織タンパク質です。これら3種類のタンパク質は変性する温度も特徴も異なります。筋原繊維タンパク質は50℃前後で変性が始まり、この時に最もやわらかくなります。球状タンパク質は60℃前後で変性が始まり、80℃前後になると硬くなります。また球状タンパク質のミオグロビン(生肉の赤色のもと)は変性温度の60℃付近になると赤色から褐色(焼いた肉の色)に変化します。結合組織タンパク質は60℃前後で変性が始まり、その直後から硬くなります。これら3つのタンパク質の性質から肉は加熱温度が60℃以上になると、硬く、褐色になっていくことが分かります。そのためローストビーフをやわらかく、ロゼ色に仕上げるには50~60℃の温度で加熱することがベストです。では実際に加熱温度は何度が良いのでしょうか?これは好みですが54℃ではレア、57℃でミディアムレア、60℃でミディアム位に仕上がります。
また加熱工程は細菌などの衛生面からも重要で、特定加熱食肉製品の規格では、ブロック肉の中心温度が55℃では97分、57℃で43分、60℃で12分以上になるように、加熱することが必要とされています。

実際にローストビーフを作ってみよう
これまでのことを考慮して個人的にベストと思われるローストビーフのレシピをご紹介します。
⑤の加熱工程は通常オーブンで焼くことが多いですが、肉の中心温度を測りながら焼き上げるのは慣れていないと非常に難しい作業です。湯せんであればお湯の温度さえコントロールすればよいので温度調節が簡単です。炊飯器や鍋などでもある程度の温度調節ができますが、精密な温度コントロールが重要なローストビーフのような低温調理では、低温調理器を使うのが最適です。私はこちらのヨーグルトメーカーを使ってローストビーフを作っています→【ヨーグルトメーカー】タニカ ヨーグルティアS YS-01

①モモブロック肉の表面に塩、香辛料(ローズマリー、タイム、おろしニンニクなどを好みで)をすりこみ、冷蔵庫で一晩おく。(ブロック肉の大きさは300~400g程度が作りやすい。塩の量は肉の重さの1.5%程度が目安)
②ブロック肉を冷蔵庫から取り出し、常温で1時間程度放置。
③フライパンにオリーブオイルまたはサラダオイルをひき、肉に黒胡椒をふり、強火で肉の表面全体に焼色がつくように焼く。肉を焼いたフライパンはソースを作るのでそのまま洗わず保存する。
④皿に取り、粗熱が取れたらビニール袋に2重にいれて、中の空気を出来るだけ抜き、袋の口を結ぶ。
⑤55℃の湯せんにブロック肉が入ったビニール袋をつけて4時間加熱する。
⑥ブロック肉が入ったビニール袋を湯せんから取り出し、袋に入れたまま冷蔵庫で冷ます。
⑦袋の中に肉汁が、たまっているので③のフライパンに入れ、赤ワイン、塩、醤油などを加えて煮詰め、グレービーソースにする。
⑧ブロック肉を好みの厚さにスライスし、グレービーソースをかける。(わさび醤油などでもおいしい)
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チッチ

Author:チッチ
地方の大学で管理栄養士を目指す学生さんにハム・チーズ・豆腐などの加工食品の科学や製造法の講義を担当していました。
新しい素材を使ったレシピの開発や科学の原理を利用した調理法の改良を通じて、楽しい食生活の提案を行っていきたいと思います。
食品の科学に関して、管理栄養士に関してご質問等ありましたらご連絡いただければ、わかる範囲でお答えいたします。

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